症状別胃薬の市販薬

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胃薬は種類が多く、選び方が難しい

胃痛や胃もたれ、胸やけ、下痢など胃腸の不調はたくさんの種類があります。
薬の種類も多く、どの市販薬を選んだらいいのか、迷いやすいジャンルかと思います。

今回の記事では、「胃痛」と「胃もたれ」に効果のある市販薬とその選び方をご紹介します。

胃痛の種類

胃痛は大きく分けて「胃の粘膜の炎症による痛み」と「胃の痙攣による痛み」の2種類があります。
それぞれ痛みの特徴を説明します。

胃の粘膜の炎症による痛み

胃は胃酸を分泌して食物の消化を促進しますが、胃そのものを胃酸で溶かされないように保護成分も分泌しています。
ストレスや飲みすぎなどにより胃酸と胃粘膜保護成分の分泌量のバランスが崩れることで胃の粘膜の炎症が起こり、痛みになって現れます。

必ずしもすべて当てはまるわけではないようですが、痛み方の特徴はおおよそ以下のものになります。

・痛い場所があまり変わらない
・背中を曲げるなど姿勢を変えると、楽になる
・シクシク・キリキリと表現される痛み
・空腹時に痛みが出やすい

胃の痙攣による痛み

胃の筋肉が痙攣をおこした際に生じる痛みです。
こちらもすべて当てはまるわけではないですが、痛み方の特徴は以下となります。

・痛い場所が変わることがある
・突然強い痛みを感じ、痛みがひどくなる、落ち着く状態が繰り返される
・みぞおちの辺りにさしこむような強い痛みを感じる
・冷や汗などのほかの症状も一緒にでやすい

胃痛の市販薬の分類

胃粘膜の炎症による痛み・胃の痙攣による痛みのどちらの胃痛にも効果的な薬はたくさんあります。
胃の粘膜の炎症には「胃酸を抑える薬」、胃の痙攣による痛みには「ブスコパン」や「漢方薬」がおすすめです。

胃酸を抑える薬

ガスター10

第一類医薬品で薬剤師からの説明を受けて購入できます。
出すぎた胃酸を抑えるはたらきで、市販薬の中ではもっとも効果が高いとされています。

剤型は錠剤・散剤・水なしで服用できる口中速溶タイプがあります。
口中速溶タイプは水なしで服用できるので、外出先でもすぐに飲めるメリットがあります。

「リバースコントロール」と箱に記載があるものがありますが、胃酸逆流による胸やけ症状に効きますということをアピールしているだけで成分に違いはないようです。
(参考:https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/faq/faq_gaster10_q00022.html

注意点として、3日間服用しても改善しない場合は服用を中止し相談すること、2週間をこえて服用しないことの2点があります。
大きな病気を見逃さないためにも、この2点は守って服用しましょう。

また15歳以上80歳未満の方のみ服用できる薬となります。(上限年齢が定められている市販薬は珍しいです。)

ガスター10と同じ成分で、価格の手頃な市販薬として以下にご紹介するファモチジン錠「クニヒロ」もあります。

ガスター10 (広告)

ファモチジン錠「クニヒロ」

1回あたりの価格はガスター10の約半額とかなり安いです。
散剤や口中溶解タイプはありませんので錠剤で良い方ならおすすめの薬です。

服用する上での注意点はガスター10と同じです。

品名 ガスター10 ファモチジン錠
「クニヒロ」
剤型 錠剤 S錠
(口中速溶錠)
散剤 錠剤
商品画像 ガスター10 ガスター10S ガスター10散 ファモチジン錠クニヒロ
メーカー 第一三共ヘルスケア 皇漢堂製薬株式会社
容量 12錠 12錠 12包 12錠
用法(15歳以上) 1回1錠
1日2回まで
1回1錠
1日2回まで
1回1包
1日2回まで
1回1錠
1日2回まで
Amazon価格
2021/08/16時点
1,437円 1,378円 1,515円 433円(+送料)
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胃の痙攣を抑える薬

ブスコパンA錠

胃腸の痙攣を抑える「ブチルスコポラミン臭化物」が成分です。
医療用医薬品として病院や調剤薬局でも出る機会の多い薬です。

目のかすみが出ることがありますので、服用後の運転はできません。
また、他の風邪薬などと併用を控えた方が良い場合もあるので、飲み合わせには注意が必要です。

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大正漢方胃腸薬

「安中散」と「芍薬甘草湯」という2種類の漢方薬が配合されています。
安中散は胃腸をあたため、胃腸を元気にする効果、芍薬甘草湯が胃の筋肉の緊張をほぐし痙攣を抑えてくれる効果があります。

胃痛以外にも胃もたれ、げっぷ、食欲不振など胃腸の不調に幅広く効果を発揮します。
どちらの薬も長く使用されている漢方薬で、副作用の心配も少なく比較的安心して使えます。

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胃もたれのおすすめ市販薬

食事の直後のもたれには胃のはたらきを促す「芳香性健胃薬」、食後数時間後のもたれには消化を助ける「消化酵素」が効果を発揮します。
市販されているのは、芳香性健胃薬と消化酵素が一緒に配合されているものが多いです。

代表的な市販薬は以下のようなものです。

パンシロン01プラス

健胃成分2種・消化酵素3種類のほか・胃酸を中和する成分や胃粘膜保護成分を含んでいます。
胃もたれだけでなく、胃痛・胸やけ・食欲不振など幅広い用途でおすすめできる薬です。

パンシロン01プラス (広告)

太田胃散A錠剤

3種類の「健胃成分」、脂肪やでんぷん、タンパク質の消化を助ける4種類の「消化剤」が配合されています。
胃酸を中和する制酸剤も配合していますので、胸やけや胃痛をともなう胃もたれにおすすめです。

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タナベ胃腸薬ウルソ

上記2つの胃薬とは異なり、有効成分は「ウルソデオキシコール酸」の1種類です。
ウルソデオキシコール酸は肝臓にはたらき、脂肪の消化を助ける胆汁の分泌を促進します。

年齢を重ねて、脂っこいものを食べられなくなった方や、外食の機会が多い方におすすめです。

タナベ胃腸薬ウルソ (広告)

胃痛・胃もたれなどの症状がある場合の注意点

今回の記事では、胃痛・胃もたれの症状を抑える薬の選び方を紹介しました。

症状がつらいときに市販薬を使うのは有効な手段ですが、薬を飲んで症状を抑えるのは、あくまでも対症療法です。
症状が続く場合、ひどくなる場合は自己判断で市販薬を飲み続けるのではなく、医師の診察と適切な治療を受けるようにしましょう。

また、胃薬には多くの成分が含まれていることもあり、一部体質によっては飲めない薬・飲み合わせに注意が必要な薬があります。
基礎疾患がある方は服用前に薬剤師・医薬品登録販売者に飲み合わせの確認をしてから服用するようにしましょう。

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