脂溶性ビタミンが配合された数少ない医薬品
市販の医薬品でよく使われるビタミン剤としては疲労回復や肩こりに使われるビタミンB1、肌の調子を整えたり口内炎の治療に使われるビタミンB2、美白に効果のあるビタミンCなどが有名ですが、ビタミンにはそれ以外もたくさん種類があります。
今回は少し変わった配合のビタミン剤チョコラADをご紹介します。
水溶性ビタミンと脂溶性ビタミン
ビタミン類には水に溶けやすい水溶性ビタミンと、油分に溶けやすい性質をもつ脂溶性ビタミンがあります。
ビタミンB群やビタミンCは水溶性ビタミン、ビタミンA・ビタミンD・ビタミンEが脂溶性ビタミンに分類されます。
普段の食事などにおいて水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンの違いを意識する必要はないのですが、医薬品やサプリメントで摂取する場合、脂溶性ビタミンは水溶性ビタミンよりも服用する量に注意が必要です。
脂溶性ビタミンは1日の摂取量の上限があるものが多く、過剰な摂取により体調を崩すことがあります。
特にビタミンDは骨粗しょう症の治療などで用いられていますので、今回紹介するチョコラADやサプリメントと重複して飲まないようにしてください。
チョコラADの特長
チョコラADはビタミンA・ビタミンD・ビタミンEが配合されたビタミン剤です。
脂溶性ビタミンだけで構成された市販のビタミン剤は珍しく、私が把握している限りチョコラADだけです。
目の疲れや乾燥に効果的なビタミンA・カルシウムの吸収を高めて骨や歯を強くするビタミンD・血流を良くするビタミンEが配合されています。
チョコラADをおすすめするのは目の疲れ・乾燥が気になる方やダイエットや運動不足が続いて骨密度が心配な方や血流が悪くて肩こりしやすい方で、どちらかというと女性に多いと思います。
ただ、最近はPC・スマホの影響などで目の疲れがとれにくい方も多いので、男性でも症状によってはおすすめする場合もあります。
普段目の疲れにブルーベリーのサプリメントなどを服用されている方もいらっしゃるようですが、サプリメントで効果が実感できないなら医薬品のチョコラADを試していただくのも一つの方法だと思います。
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脂溶性ビタミンの注意点
①用法用量を守って摂取しすぎない
水溶性のビタミン剤は仮にたくさん摂取したとしても成分が体内に蓄積されることなく尿中に排泄されます。
しかし脂溶性ビタミンは油に混ざりやすく水に溶けにくい性質のため、体内に蓄積されやすい特長を持ちます。
1種類の医薬品やサプリメントに含まれている量で過剰摂取になることはないので、きちんと服用しているときに怖がる必要はありませんが決められた量よりも多く摂取するのは絶対に控えましょう。
②他の医薬品・サプリメントとの併用に注意する
脂溶性ビタミンは飲む量に注意が必要という部分で①と共通なのですが、ビタミンDやビタミンEは医療用医薬品でも使われる成分です。
またサプリメントなどにも含まれています。
ビタミンA・ビタミンDは過剰摂取により過剰症という体調不良を起こすことがあるので、成分の重複服用に注意しましょう。
心配な場合は医師・薬剤師に確認するようにしてください。
③食後に服用する
脂溶性ビタミンは空腹時に服用するよりも食後に服用した方が吸収がよくなり、効果が高くなることが知られています。
添付文書では「食後に服用する」と記載がありますが、その理由については触れられていないので見落とされやすいと思います。
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