アリナミンEXプラスとその他ビタミン剤の比較記事の追加情報として
以前にアリナミンEXプラスとその類似品の比較について書きましたが、その記事をご覧になられた方からべリックス・ネオとの比較情報も記事にしてほしいと要望いただきました。
今回はご要望いただきましたべリックス・ネオとアリナミンEXプラスを比較してご紹介します。
塩野義製薬のビタミン剤ベリックス・ネオ
シオノギ製薬から販売されているベリックス・ネオはアリナミンEXプラスなどと同様、ビタミンB1の誘導体を中心としたビタミン剤です。
ビタミンB1・ビタミンB12・ビタミンEなどが配合されていて、肩こり・筋肉痛・眼精疲労に効果があります。
(あと副次的な効果なのか便秘も効能に書かれています。)
以前に販売されていたポポンBフレッシュや、ポポンピュメリVBなどと成分の配合が近く、実質リニューアル品として販売されているようです。
ベリックス・ネオの特長
アリナミンEXプラス、ベリックス・ネオ、キューピーコーワiプラスの価格と成分についての比較表は下記の通りです。
品名 | アリナミンEXプラス | 新ネオビタミンEX | ベリックス・ネオ | キューピーコーワi | |
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商品画像 | |||||
用法 | 15歳以上:1日1回2~3錠 | 15歳以上:1日1回2~3錠 | 15歳以上:1日1回2~4錠 11~14歳:1日1回2錠 7~10歳:1日1回1~2錠 | 15歳以上:1日1回2~3錠 | |
価格 Amazon 18/12/26時点 | 270錠 5,944円 | 270錠 1,980円 | 240錠 3,419円 | 180錠 3,552円 | |
1日あたりの価格 | 約66.0円 | 約22.0円 | 約57.0円 | 約59.2円 | |
ビタミンB1 | フルスルチアミン (ビタミンB1誘導体として) | 100mg (109.16mg) | 100mg (109.16mg) | – | – |
ベンフォチアミン (ビタミンB1誘導体として) | – | – | – | 100mg (138.3mg) | |
ジセチアミン塩酸塩水和物 (ビタミンB1誘導体として) | – | – | 100mg (120mg) | – | |
ビタミンB2 | リボフラビン | – | – | 10mg | – |
ビタミンB6 | ピリドキシン塩酸塩 | 100mg | 100mg | 50mg | – |
ビタミンB12 | シアノコバラミン | 1,500μg | 1,500μg | 60μg | 60μg |
ビタミンE | ビタミンEコハク酸 エステルカルシウム (dl-α-トコフェロール コハク酸エステルとして) | 103.58mg (100mg) | 103.58mg (100mg) | – | 51.79mg (50mg) |
天然型ビタミンE (コハク酸d-α- トコフェロール) | – | – | 100mg | – | |
その他 | パントテン酸カルシウム | 30mg | 30mg | – | – |
ガンマーオリザノール | 10mg | 10mg | – | 10mg | |
ニコチン酸アミド | – | – | – | – | |
アスパラギン酸カリウム・ マグネシウム等量混合物 | – | – | 400mg | 300mg | |
ヘプロニカート | – | – | – | 100mg | |
オキソアミヂン末 | – | – | – | 60mg |
ベリックス・ネオに含まれるビタミンB1誘導体は「ジセチアミン」という成分で、通常のビタミンB1と比べて吸収が良く、筋肉痛・疲労などに対して高い効果が出る成分になっています。
ただし、高い効果のビタミンB1誘導体を配合していること自体はアリナミンEXプラスをはじめ多くのビタミン剤で共通しています。
ジセチアミンと他のビタミンB1誘導体についての効果の違いはあとで調べた内容をご紹介しますが、その他にベリックス・ネオがアリナミンEXと比較して大きく優れているのは下記の2点です
アリナミンEXプラスに含まれるdl型のビタミンEと比較してより高い効果が出ると言われています。
この天然型ビタミンEはアリナミンEXプラスの上位品アリナミンEXゴールドにも配合されています。
ビタミンB2は肌や粘膜の再生に関わるビタミン剤で、肌荒れ・口内炎の治療に用いられる栄養素です。
疲労に伴い、肌荒れが気になってくる体質の方により合う配合になっています。
これら①②の特長から、ベリックス・ネオは「血行が悪く冷え性気味の体質で、疲労に伴って肌荒れが出てくる方」にターゲットを絞って作られていると推測されます。
どちらかというと女性に多い体質な気がします。
一方下記の点がアリナミンEXプラスよりも劣っています。
ビタミンB12神経の働きを回復させ、神経痛などに効果があったり、目の疲れに効果を発揮する成分です。
アリナミンEXプラス1,500μgに対して、60μgしか配合されていませんので、この点は効果が得られにくいと考えられます。
この点を考慮すると私としてはパソコン作業などで目が疲れやすい方に対してはおすすめしにくいです。
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ベリックス・ネオのコストパフォーマンスとおすすめのビタミン剤
ベリックス・ネオのコストを算出すると、1日あたり約57.0円でアリナミンEXプラスやキューピーコーワiプラスよりも少し安くなっています。
(小包装で安いので勘違いしやすいですが、意外とキューピーコーワiプラスが高かったことに驚きました。)
「血行が悪く冷え性気味の体質で、疲労に伴って肌荒れが出てくる方」におすすめの配合ではありますが、他のビタミン剤と比較して、価格が圧倒的に安いわけではなく、効果の優れている点も少し弱い気がします。
天然型ビタミンEと活性型のビタミンB12も最大量配合していて高い効果を期待できるビタミン剤としてはアリナミンEXゴールドなどがあります。
またビタミンB2の配合しているビタミン剤は肌荒れ用・口内炎用のチョコラBBなど安い医薬品が数多く存在します。
そういう意味でベリックス・ネオが絶対におすすめですとは言えないと思います。
コスパが圧倒的に優れているビタミン剤はアリナミンEXプラスと全く同じ有効成分でかつ価格が約1/3の新ネオビタミンEXです。
疲労・肩こり・目の疲れなどで何か薬を使用することを検討されている方にとりあえず試してみては?と案内しやすいビタミン剤です。
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ベリックス・ネオやアリナミンEXプラスなどに配合されているビタミンB1誘導体の違い
ベリックス・ネオをはじめ、シオノギのビタミン剤に含まれているビタミンB1誘導体は「ジセチアミン」という成分です。
一方アリナミンEXプラスに含まれているビタミンB1誘導体については「フルスルチアミン」、キューピーコーワシリーズに配合されているものは「ベンフォチアミン」となっています。
その他「ビスベンチアミン」などのビタミンB1誘導体なども医薬品として使われている成分です。
ジセチアミンとフルスルチアミンの比較についてはデータがなく、どちらの効果が高いのかは明確にわかりませんでしたが、ベリックス・ネオのパッケージに書いている情報によると、ジセチアミンは服用後24時間以上100ng/mLの血中濃度を維持し、体の中に長く作用するのが特長のようです。
これがどれくらいの量をどういう経路で摂取した際のデータなのか詳細は不明ですが、フルスルチアミンを配合している医療用医薬品のアリナミンF糖衣錠やビタファントF錠25の情報を見ても24時間後の血中ビタミンB1濃度は80~100ng/mLくらいで維持されているようで、それほど大きな違いがあるようには見えませんでした。
もちろん直接の比較ではないので、何とも言えない部分ではありますが、少なくとも圧倒的にジセチアミンが優れているというわけではないと思います。
このあたりはまた情報がわかり次第お伝えできればと思います。
あと、アリナミンEXプラスに配合されているフルスルチアミンは服用時に口のにおいが気になることがあるようです。
ジセチアミンやビスベンチアミン・ベンフォチアミンは服用時の口のにおいが気になりにくいようなので、口のにおいが気にならない点はフルスルチアミンと比較して大きなメリットになると思います。
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