コーワから新しく発売された薬は高い効果が期待できる
前回風邪薬の新商品の紹介と症状別のおすすめを書いた時にはまだ発売されていなかった(と思う)のですが、コーワから今年新しく出た総合感冒薬(風邪薬)がのどの痛みに対して効果的な配合になっていましたので、今回紹介します。
新しい配合の市販薬はコルゲンコーワシリーズ商品のリニューアル
もともとコーワの総合感冒薬(風邪薬)はコルゲンコーワというブランドでいくつか販売されていて、その中でのどに対して高い効果が出る総合感冒薬でコルゲンコーワIB錠TXというものがありました。
もともと第一三共から発売されているルルアタックEXという総合感冒薬と似て、のどの痛みに効果が出る成分が2つ配合されている薬でしたが、今回はそのコルゲンコーワIB錠TXがリニューアルされてより効果的な配合になっています。
リニューアルされた総合感冒薬は製品名に「α」がくっついてコルゲンコーワIB錠TXαという名前です。
成分が変更になっているリニューアルなのに、名前が元の薬と区別しにくいので注意が必要です。
新しく発売されたコルゲンコーワIB錠TXα
古いコルゲンコーワIB錠TX(生産中止)
コルゲンコーワIB錠TXαとその他総合感冒薬の成分の違い
下記にコルゲンコーワIB錠TXαとリニューアル前のコルゲンコーワIB錠TX、その他のどに効果が高い総合感冒薬の成分の違いを記載します。
品名 | コルゲンコーワ | パブロン | ルルアタック | ベンザブロック(カプレット) | |||||
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IB錠TXα(新) | IB錠TX(旧) | メディカルT | エースプロ | EX | IBエース | L | Lプラス | ||
画像 | |||||||||
対象年齢 | 15歳以上 | 15歳以上 | 15歳以上 | 15歳以上 | 15歳以上 | 15歳以上 | 15歳以上 | 15歳以上 | |
用法 | 1日3回、 1回3錠 | 1日3回、 1回3錠 | 1日3回、 1回2錠 | 1日3回、 1回3錠 | 1日3回、 1回2錠 | 1日3回、 1回2錠 | 1日3回、 1回2錠 | 1日3回、 1回2錠 | |
Amazonの最大包装の金額 2017/12/13 | – | 45錠 1,290円 | 30錠 2,138円 | 36錠 1,890円 | 24錠 1,354円 | 30錠 1,980円 | 30錠 1,581円 | 30錠 1,573円 | |
成人1日あたりの金額 上記より算出 | – | 258円 | 427.6円 | 472.5円 | 338.5円 | 396円 | 316.2円 | 314.6円 | |
解熱鎮痛 | イブプロフェン | 600mg | 450mg | 450mg | 600mg | 450mg | 450mg | 450mg | 450mg |
のど | |||||||||
トラネキサム酸 | 750mg | 750mg | – | – | 750mg | 420mg | – | – | |
鎮痛補助 | 無水カフェイン | 75mg | 75mg | – | – | – | – | 75mg | 75mg |
鼻づまり | 塩酸プソイドエフェドリン | – | – | – | – | – | – | 135mg | 135mg |
鼻水 | d-クロルフェニラミン マレイン酸塩 | 3.5mg | 3.5mg | – | – | – | 3.5mg | – | 3.5mg |
クロルフェニラミン マレイン酸塩 | – | – | 7.5mg | 7.5mg | – | – | 7.5mg | – | |
クレマスチンフマル酸塩 | – | – | – | – | 1.34mg | – | – | – | |
ヨウ化イソプロパミド | – | – | – | – | – | 6mg | – | – | |
咳止め | ジヒドロコデインリン酸塩 | 24mg | 24mg | 24mg | 24mg | 24mg | 24mg | 24mg | 24mg |
dl-メチルエフェドリン塩酸塩 | 60mg | 60mg | 60mg | 60mg | 60mg | 60mg | – | – | |
去痰 | アンブロキソール塩酸塩 | 45mg | 45mg | 45mg | – | – | – | – | |
L-カルボシステイン | – | – | 750mg | 750mg | – | – | – | 750mg | |
ブロムヘキシン塩酸塩 | – | – | – | – | 12mg | – | – | – | |
グアイフェネシン | – | 250mg | – | – | – | – | – | – | |
ビタミン類 | チアミン硝化物 (ビタミンB1硝酸塩) | – | – | – | – | 25mg | – | – | – |
ベンフォチアミン (ビタミンB1硝酸塩) | – | – | – | – | – | 25mg | – | – | |
リボフラビン (ビタミンB2) | – | – | 12mg | 12mg | 12mg | 12mg | – | – | |
ヘスペリジン | – | – | – | – | – | 90mg | – | – |
今回、コルゲンコーワIB錠TXαにリニューアルにされて、変更点が大きく2点あります。
1つ目が解熱鎮痛・抗炎症成分として使われているイブプロフェンが450mg→600mgに増量されていることです。
頭痛や発熱、のどの痛みに対してより高い効果が期待できるようになっています。このイブプロフェン1日量が600mgの配合はここ2-3年くらいで認められるようになった量で、今のところ総合感冒薬でこの量が含まれているのは数種類しかありません。
さらにコルゲンコーワIB錠TXαはトラネキサム酸というのどの炎症を抑える成分が配合されているので、のどの痛みに対して高い効果が期待できます。
今のところコルゲンコーワIB錠TXαよりものどの痛みに高い効果が出る総合感冒薬(風邪薬)はありません。
2つ目は痰の切れを良くする成分がアンブロキソール塩酸塩に変更されていることです。
この成分も新しい成分で、医療用医薬品でも「ムコソルバン」という名前の薬などに使用されていて、これまでの成分よりも高い効果が期待できます。
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コルゲンコーワIB錠TXαを服用する際の注意点
①解熱鎮痛成分によりお腹に負担がかかったり、その他副作用が出ることがあります。
解熱鎮痛成分はお腹に負担がかかりやすく、胃が痛くなることがあるようです。
コルゲンコーワIB錠TXαは解熱鎮痛成分が多く入っているので、人によっては副作用を感じやすくなる可能性があります。
服用していて、お腹の調子が悪くなってきた場合は専門家に相談してください。
またコルゲンコーワIB錠TXαに限った話ではないですが、解熱鎮痛成分にアレルギーのような症状が出ることもあるようです。
非常にまれなので過剰な心配は必要ないですが、薬を飲んでいて湿疹などのアレルギーに似た症状が出た場合はすぐに医療機関を受診してください。
②用法用量を守りましょう。
いまだに市販の総合感冒薬(風邪薬)は効果が弱いから2倍量を飲むという方がたまにいらっしゃいますが、絶対にダメです。
昔は市販薬の成分量が少なく作られていたことが影響しているようですが、今は医療用と大差ない成分量が配合されています。
薬を用法用量を守らずたくさん飲んでも効果は変わらず、副作用が起こる可能性を高くするだけです。
また副作用に対する補償も受けられなくなる可能性があります。
用法用量を守って服用してください。
③風邪の時はしっかりと休みましょう。
総合感冒薬(風邪薬)はあくまで症状を抑える薬です。
風邪を治すのは体の免疫力です。
しっかり栄養を補給して、睡眠をとるように心がけてください。
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