ステロイドの入っていない湿疹用の塗り薬

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ステロイドはよく効くがおすすめしない場合もある

「炎症を抑える塗り薬=ステロイド」というくらいステロイドは一般的な塗り薬で、とても高い効果が期待できます。

しかしケースによっては湿疹があってもステロイドをおすすめしない場合もあります。
今回はステロイドの入っていない湿疹用の塗り薬の紹介と、ステロイドが入っていない塗り薬をおすすめする基準についてお伝えします。

ステロイドをおすすめしないケース

炎症を抑えるのに優れた効果を発揮するステロイドですが、主に以下のような場合、ステロイドの薬をおすすめできません。

①小さいお子さまの顔(特に目や口の周り)に塗りたい

顔は肌が薄く、他の箇所と比べて薬が強く作用したり、薬が全身に取り込まれやすかったりします。
特に目や口の周囲などは注意が必要です。

また、小さいお子さまは大人と比べて肌が薄くて副作用が起こりやすいといわれていますし、誤って目や口の中に入ってしまうことも考えられます。
お子さまの顔、特に目や口の周囲に自己判断でステロイドを使うのは控えたほうが良いと思います。

お子さまだけではなく、大人の場合でもステロイドを顔に使う際は最低限の日数に抑えて、症状が良くならなければ病院で診察を受けるようにしましょう。
もちろん病院では症状がある場所と程度によっては顔の炎症にステロイドが処方されることもあります。

②掻き壊して傷になっている

ステロイドは炎症を抑えるのに優れた効果を発揮しますが、傷口の治りを遅くしたり雑菌の繁殖を促進してしまうことがあります。
傷口があったり、掻き壊している箇所にはステロイドの単独使用はおすすめできません。

化膿している箇所に塗る場合は抗生物質が同時に配合された薬などをおすすめします。

③細菌やウイルス、白癬菌(水虫)などの感染が疑われる

細菌やウイルス、水虫などの感染がある場合、ステロイドを使用すると症状が悪化することがあります。
これらの感染が疑われる際はステロイドの塗り薬ではなく、抗生物質との合剤や他の薬をご案内します。

ステロイドが入っていない市販の塗り薬のおすすめ

上記の①のように顔にできた湿疹などではステロイドが入っていない炎症を抑える薬を案内します。

よく使われるステロイドの含まない塗り薬は資生堂薬品から販売されているIHADAというものです。
有効成分としてはステロイドほど効果が高くないものの、安全性が高いウフェナマートという成分が入ったものになります。

IHADAは種類がたくさんあり、乾燥対策のクリームや、にきびの治療に使われる薬、虫よけなどもあります。
ややこしいですが、プリスクリードi(クリームタイプ)・プリスクリードAA(クリームタイプ)・プリスクリードS(スプレータイプ)・プリスクリードD(化粧水タイプ)のいずれかを用途に合わせて使用していただくと良いと思います。

プリスクリードiとプリスクリードAAはいずれもクリームタイプですが、プリスクリードiは目の周り専用のテカテカしない先細い塗り口のクリームで、プリスクリードAAは保湿や肌の代謝を高める成分を配合していて、顔全体の肌の調子を整えるのに適しています。


IHADA プリスクリード (広告)

その他にはライオンかは販売されているメソッドWOクリームや、小林製薬から販売されているキュアレアがあります。
クリームタイプの少量のものをお探しならIHADAよりも少し値段が安いので、これらもおすすめです。

メソッド WOクリーム (広告)

キュアレアa (広告)

他には佐藤製薬のトレンタムクリーム・武田薬品のロバックUなどもあります。

これらは主に赤ちゃんのおむつかぶれなどをメインの目的として作られていて、顔に塗るならIHADAとかの方がべたついたり、テカテカになったりしにくいと思います。

ステロイドは正しく使えば(それほど)怖くない

今回はステロイドが入っていない塗り薬を紹介しましたが、どんな条件下でもステロイドの入っていない薬が良いわけではありません。
ステロイドの高い抗炎症効果で、症状がひどくならずに済むケースは本当にたくさんあります。

ステロイドが怖いというイメージは根強いようで、薬局で勤務しているとよく「ステロイドの入っていない塗り薬が欲しい」と相談を受けることがあります。
ステロイドは決められた用法通りに使用する場合、他の薬と比べて副作用が起こりやすいわけではなく、小さいお子さま用の虫刺されの薬などでも使用されているくらい一般的なものです。

一般的にステロイドをおすすめしない上記のような状況でなくて、医師・薬剤師がステロイドを含む塗り薬をおすすめするような場合には、過度に心配せずにステロイドの塗り薬を使用していただくほうが良いと思います。

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