下痢止め薬の用途
夏の季節はついつい冷たいものを飲んだり食べたりしすぎて、お腹を壊すこともあると思います。
また、海外旅行などで日本と比べて衛生環境が良くない国で食事をすると、お腹が緩くなることもあります。
今回はそんなときに症状を和らげることができる下痢止めの薬のおすすめを紹介します。
下痢止め薬に含まれる成分
下痢止め薬に含まれる成分は大きく以下の種類です。
①と②のいずれかの下痢止め成分をメインとして、そのほか殺菌成分や粘膜保護成分などが補助として配合されているものがほとんどになります。
①ロートエキス散
腸の異常な動きを抑えて、腸内の便の動きを抑えます。
腹痛を伴う下痢を止めるのに優れた効果を発揮します。
②ロペラミド
腸の動きを抑える作用のあるオピオイド受容体と言われる体内の成分を刺激し、腸の蠕動運動を抑える効果があります。
市販の薬にも含まれていますが、医療用医薬品として病院でも処方されることがあります。
③シャクヤク(芍薬)エキス
鎮痛・鎮痙作用を示し、腹痛を和らげます。
④ゲンノショウコ乾燥エキス
タンニンを含んでいる生薬で、傷んだ胃粘膜を保護する効果があります。
⑤ベルベリン塩化物水和物
腸内の有害な細菌を殺菌する効果があります。また収斂作用もあり、腸の過剰な動きを抑えます。
⑥タンニン酸ベルベリン
腸内での異常な腐敗を抑えたり(ベルベリン)、傷んだ胃粘膜を保護する効果があります。(タンニン)
⑦アクリノール
ベルベリンと同じく、殺菌効果と収斂効果を示し、下痢を抑えます。
⑧ビフィズス菌
腸内細菌のバランスを整えて腸を健康な状態に近づけます。
おすすめの下痢止めの薬
①ロートエキス散と②ロペラミドの成分の違いについてはっきりした情報はありませんので、どちらが良いかは私の印象での判断になりますが、大人の方に対しては、医療用でも使用されている②ロペラミドの方を使う方が一般的な気がします。
水なしで服用できる薬として販売されているピタリット、トメダインコーワなどがあります。
ピタリット (広告)
トメダインは錠剤とフィルムタイプが販売されていて錠剤は水で服用するタイプで殺菌成分、補助成分が多く含まれています。
フィルムは下痢止め成分だけしか含まれていませんが、水なしで手軽に飲めるのが特徴です。
どちらを選ぶのか難しい場合もあるので、バランスを考えるとピタリットの方がおすすめかもしれません。
トメダインコーワ錠 (広告)
トメダインコーワフィルム (広告)
①ロートエキス散のメリットとしては5歳以上のお子様から使用できることがあります。
お子様で下痢をしやすい方にはロートエキスを含んでいる小児用の下痢止めを使用していただくとよいと思います。
ストッパ小中学生用 (広告)
下痢止め薬の服用時の注意点
よく言われていますが、もともと下痢は体の中の有害な成分を体外に排出させるための体の反応です。
原因を考えずに強制的に止めることで、結果的に体の負担が大きくなったり、よりひどい症状を感じることがあります。
食中毒や細菌性の胃腸炎が疑われるような症状(ひどい下痢、腹痛と吐き気など)が見られる場合は服用を中止してご相談ください。
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